山に行ってきましたのレポート

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愛鷹山・越前岳−1,504m(静岡)山行 中野さん 2009/01/06

 
平成20年12月23日(祝)天候:晴 行程:東京発日帰り・同行宮川さん
ルート:十里木高原バス停−越前岳−愛鷹山荘−愛鷹山登山口バス停

1. 愛鷹山塊は、静岡県・富士市と御殿場市の中間に所在し、最高峰である越前岳を筆頭に呼子岳、位牌岳、愛鷹山等の標高1,300mを超える山々を南北に主稜線として連ねている。これら山々の縦走は、呼子岳と位牌岳の区間にある岩稜帯や袴腰岳と愛鷹山との区間にある藪漕ぎをこなさなければならないことから習熟者向けのコースであるが、越前岳のみの登山であれば難所も迷う箇所もなく、時間も長くない、いわば易しい部類のコースである。今回は時期的に厳冬期にあたることから、富士駅を起点として十里木高原から越前岳を目指し、愛鷹山荘を経由して須山に下山して、バスで御殿場にと出る東西方向の縦走として計画した。
2. 富士駅からスキー場イェティ行の富士急バスに乗車し、1時間弱の乗車の後、十里木高原バス停で下車する。(料金930円)このバス停の傍らには公衆トイレと愛鷹山系の案内図が設置されている。山頂までの約3キロ、標高差約650mを登るコースは、トイレの前から、丸太の階段で付けられた明るいススキの原の直登から始まる。20分も登ると「馬の背」と呼ばれる展望台が設置された場所に出るが、振り返ると雪を豊富に頂いた富士山が実に美しく映える。登山道はこの付近で一度傾斜が平坦になり、両脇にクマザサが現れて、その後に樹林帯へと続いている。落葉樹の多い照葉樹林は明るく、左手はるか下に涸沢が視界に入ると足許に岩が混じり始め、小さなカンテをロープで乗り越す。霜柱が先行者に踏まれて足許が滑りやすくなっており、スリップには注意したいところである。標高1,200m付近の岩場を慎重に通過すると尾根は広くなり始め、傾斜はこの後、山頂にかけてやや緩む。登山道はテープなどで示されているが、二筋以上に分かれて踏み跡が付けられているので、歩きやすい方を選って進めばよいだろう。山頂付近の東西になだらかに延びている稜線が視界にと入り、右手から上がってくる勢子辻からの道を併せると、山頂は程ない距離にある。標高1,400m付近から山頂にかけての霧氷もまた幻想的な光景である。たどり着いた二等三角点のある越前岳山頂は意外に狭かったが、2つベンチが置かれている。正午前の到着となったので湯を沸かして昼食とするが、多くの登山者は風の強い山頂部を避けて樹林帯の中で休息を取っている。
3. 帰路は、南の呼子岳方面への縦走路を分けて、東の「黒岳・須山」方面へと進路を取る。樹林の間から富士山を左手に見ながら15分もなだらかな道を進むと「富士見台」と呼ばれる展望所に至るが、木々が葉をすっかり落とした冬は格好の撮影ポイントである。無論、雪が山を一段と立派に引き立たせることも相乗効果を生む。富士見台を過ぎると、両側を切り開いてが壁のようにした足許が黒土の急傾斜の道を下る。しかし、この急な下りも長くは続かず、やがて杉を主体とした人工林の緩やかな尾根道にと変わる。さらに進むと、2回、丁字路に出合うが、2度目の標識のない丁字路を尾根通しに直進すれば黒岳の小ピークであるが、直に下る道がないため再度ここに戻ることになるため、訪れることはしなかった。右手への下山は、山腹を急な勾配でへつり気味に行く。下り始めてすぐに愛鷹山荘の屋根が見え始め、その山荘の前に出る。この個人所有の山荘は玄関に施錠がされており、現在、一般に開放されているのかは不明であった。また、水場は一度涸れた後に、野鳥のために開削されたようであるが、現在は「飲用には適さない」という標識がある。トイレの使用料金は50円。山荘からは、小さな涸れ沢を渡り、右手が山側となる崖のように切り立った道をどんどん標高を落としながら下ると、杉林の鬱蒼とした樹林帯に入る。この付近でようやく傾斜が弱くなり、更に進むと山神社の小さな鳥居をくぐって、須山の登山口に降り立つ。ここにも仮設トイレが設置されている。ただし、道中は水場がなく、(両登山口とも)バス停付近に飲料の自販機すらないため、事前の用意は必要になる。なお、呼子岳を経由して下山するやや長いルートは登山口から右手方に延びている。愛鷹山登山口のバス停は左手に舗装された林道を15分も歩けば、国道と出合う地点にポツンと立っている。御殿場駅には約45分の乗車で到着する。(料金630円)
4. 厳冬期に入ったにもかかわらず、好天に恵まれた祝日でもあったことから50名程度の登山者に行き会った。しかし、そのほとんどがマイカーを利用しているようであり、往路も復路もバス停で乗降したのは我々のパーティのみであった。ガイドブックは、バス利用を前提として解説が加えられているが、両登山口とも30~50台程度駐車可能なスペースを備えていることに加えて、バスの便が良くないことも大きな要因になっているようである。御殿場駅=愛鷹山登山口間では朝〜夕の時間帯に1時間半〜2時間に1本、富士駅=十里木高原間に至っては、土日祝・夏休みの限定で1日1往復のみである。十里木高原でバスを下車した際に運転手さんが「この停留所でお客さんを下したのは数年ぶりです。」というコメントが、バス利用登山の衰退を如実に現わしていた。
5. コースタイム:
登り:十里木高原バス停(20 分)馬の背(1時間)越前岳山頂
下り:越前岳山頂(20分)富士見台(40分)愛鷹山山荘(20分)山神社登山口(15分)
愛鷹山登山口バス停 
登り1時間20分・下り1時間35分(山頂での25分の昼食休憩を除く)
(標準コースタイム)登り1時間40分・下り2時間


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